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COREDO室町I・II・Ⅲ
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木造

所在地:東京都中央区室町

COREDO室町 I

用途:事務所、劇場、店舗

敷地面積:2,454㎡

延床面積:40,363㎡

構造:SRC造、S造

階数:地上22階、地下4階

​竣工:2010年

COREDO室町 II

用途:事務所、共同住宅、映画館、店舗

敷地面積:3,723㎡

延床面積:62,472㎡

構造:S造、一部SRC造、RC造

階数:地上22階、地下4階

​竣工:2014年

COREDO室町 ​Ⅲ

用途:事務所、店舗

敷地面積:1,945㎡

延床面積:29,238㎡

構造:S造、一部SRC造、RC造

階数:地上17階、地下4階

​竣工:2014年

 

2014年日本都市計画学会「計画設計賞」

(日本橋室町東地区再生計画)

中央通りの西側は辰野金吾による日本銀行本店やトロウブリッジ・アンド・リビングストンによる三井本館がそしてその左右に横川民輔の三越本店とシーザー・ペリーによる三井新館といった欧化政策を体現した新古典主義建築からモダニズムに至る建築群が立ち並んでいるのに対し、東側は関東大震災まで江戸から続く魚河岸があり敷地は小割りで昔ながらの老舗が立ち並ぶ江戸情緒の残る区域である。室町を中核とする日本橋再生計画は、こうした東西の異なる文化的コンテクストが一体となれば江戸から明治を経て現代に至る都市東京の縮図としての日本橋の中核が再生されることになる。私は2006年より日本橋室町東地区のマスターアーキテクトならびに各棟のデザインアーキテクトを担当することとなった。この度コレド室町に続いて、千葉銀三井ビル、古河三井ビルの三棟の高層ビルが完成したことによってそれらが面する中央通り、江戸桜通り、仲通り、浮世小路、あじさい通りの五本の街路空間が一応の完成を見た。街路に主体性を取り戻すためにはこれらの高層ビルの低層部のファサードデザインをそれぞれの棟から切り離し、むしろ街路の一部としてそれに帰属した自律性を持たせることが必要であると考えた。高層ビルはその性格上、これまでは町並みの連続性を作り出すことが困難であるとされてきたので、これを克服するために各棟を三層構成とし、低層部は特に街路空間を形成する要素として位置付けた。一方建物としての一体感を失わないよう各ファサードのコーナーを大きく設けてそれらの唐突な衝突を回避している。中央通りや江戸桜通りといった比較的大きな通りには三井本館にならうコーニスラインと大列柱の分節を残し、仲通りなどヒューマンスケールの通りには、列柱性を消去して大庇、小庇の水平感と縦格子あるいは信長塀柱の構成による伝統的な街並みの再生を試みた。以前は江戸桜通りの西側と東側は中央通りを挟んで分断されたイメージが強かったので中央通りとの交差点にコーナーランタンによるゲート性を与え、列柱によるリズムを東側まで延伸させてその連続性を取り戻すことを考えた。仲通りと江戸桜通りの三街区のコーナーには大庇を設け、四つ辻の結節点とした。また古河三井ビルの北側ファサードには福徳神社と繋がる公園に面しているために淡路瓦のこば積みによる伝統的なモチーフを設けてその歴史的コンテクストに対応させた。

完成形になるために一つの神と哲学が宿る傾向の強い建築の論理と、様々な要素の共存する多元的な都市の論理はもともと真逆の方向性を持っているとも言える。日本橋室町東地区再生計画ではこの二つの異なる論理の調停による街路空間の創造が試みられている。 

Before

(前)現況写真_中央通り.jpg

After

(後)イメージパース_中央通り .jpg
cored_sketch.jpg

従来型開発

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街路再生型

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